2022年度(令和4年度) 洛星中学 社会 前期 入試問題解説 その2(大問2)

2022年度(令和4年度)の洛星中学校で行われた社会の前期入学試験の解答・解説を、個別指導AS上本町の講師が作成しました。

洛星中学校の受験を考えられている方や東大寺学園、大阪星光学院、西大和学園等の併願で4科受験を考えられている方、社会を中学受験の武器にしたい方は、是非参考にして今後の学習に生かしてみてください。

(なお、解答は講師陣によって何度も検閲を重ねておりますが、問題作成者による模範解答と異なる箇所がある可能性がございます。予めご了承ください。)


大問1の解説はこちら


〈受験結果 洛星中学校HPより引用〉

◆講評:大問数4(増加 前年度3題) 小問数68(増加 前年度59問)

    難易度(やや難化 前年度74.2点) テスト時間50分(変化なし)

  

 大問数、小問数ともに増加し平均点でも難化が見られたが、理科が前年度前期試験より大幅に難化し、受験者平均で理科・社会の差が22.6点と開いた為、本年は4科受験が有利な年度であった。問題数などの構成は、2020年以前の傾向に戻っている。



◆詳細解説

大問2 日本の航空輸送と空港などに関する設問。

最難関校頻出の輸送に関する大問である。問6に論理的に思考して「空港の愛称をつける」新傾向の設問が見られたが、難易度自体は容易であった。問1から問3までの資料読み取り問題はやや難しい。


問1 正解は、

 航空輸送及び空港に関する設問。与えられた空港の数と乗降客数を指標として、愛知、沖縄、静岡、長崎を判別する。以下のように分かることを整理していく。

  1. 空港の数に離島の数が関連すると類推する。従って、あ. 及び い.は沖縄県と長崎県である。

  2. 乗降客数に観光客の数や仕事での出張などが関連すると類推する。従って、あ. は観光産業が盛んな沖縄県であり、次に多い う. は中部地方の中心で名古屋市のある愛知県であることが分かる。

  3. 上記の内容から、い.は長崎県であることが分かる。

  4. 残った え. は静岡県であるが、大都市圏である東京や名古屋への近縁性や新幹線や高速道路といった競合交通網の発達から、航空輸送の需要は大きくないと考えられる。


問2 正解は、

 各輸送機関の国内旅客輸送量の変化に関する資料問題。1980年からの推移であり、輸送機関同士を相対比較できない点は注意が必要。以下のように分かることを整理していく。

  1. 本州四国連絡橋などの高速道路網の発達や新幹線網の発達によって旅客が奪われている旅客船がBである。

  2. Aは90年以降ほぼ横ばいに近い数値が続いており、新幹線や都心部を除き新規路線の開通が少なく、国鉄からの民営化以降地方において採算面から廃線化の多いJRである。

  3. 増加傾向の続くCは国内航空である。新規空港や路線の就航、LCCの増加が拡大要因である。因みに2010年の減少はその前年のリーマンショックや世界金融危機が影響したと考えられる。


〈主な交通機関・路線の開通〉

◆新幹線

  • 北海道新幹線:新青森駅~新函館北斗駅 2016年開業

  • 東北新幹線:東京駅~新青森駅 1982年大宮駅~盛岡駅間開業(全線開通2010年)

  • 上越新幹線:大宮駅~新潟駅 1982年開業

  • 北陸新幹線:高崎駅~金沢駅(高崎駅~長野駅間1997年、長野駅~金沢駅間2015年開業)

  • 東海道新幹線東京駅~新大阪駅 1964年開業

  • 山陽新幹線新大阪駅~博多駅 1975年全線開業

  • 九州新幹線(鹿児島ルート):博多駅~鹿児島中央駅 2011年全線開業 

◆ミニ新幹線           

  • 秋田新幹線:盛岡駅~秋田駅 1997年開通

  • 山形新幹線:福島駅~新庄駅 1999年全線開通

◆空港

  • 羽田(東京国際)空港 1931年開港

  • 成田国際空港 1978年開港

  • 関西国際空港 1994年開港

  • 中部国際(セントレア)空港 2005年開港

◆高速道路

  • 名神高速道路 1963年栗東IC~尼崎IC間開通 1965年全線開通

  • 東名高速道路 1969年全線開通

  • 中央自動車道 1982年全線開通

  • 中国自動車道 1983年全線開通

◆本州四国連絡橋

  • 瀬戸大橋(児島~坂出ルート)1988年開通

  • 明石海峡大橋・大鳴門橋(神戸~鳴門ルート1998年全線開通

  • 瀬戸内しまなみ海道(尾道~今治ルート) 1999年開通(2006年全線開通)



問3 正解は、

 アメリカ、中国、ドイツに関する民間航空旅客輸送量に関する資料問題。単位が百万人キロである点に注意。

  1. Aは相対的に国土が狭く、ICE(ドイツの高速鉄道)アウトバーンなどの競合高速交通網が発達しているドイツである。

  2. 2005年と2016年の比較において4倍近い伸びを示しているBは経済発展著しい中国である。

  3. 中国と同じく国土が広く、航空旅客網が発達し利用者数の多いアメリカがCである。



問4 正解は、

 自衛隊に関する正誤の組み合わせ問題。

X:誤文。「要請出来ない」が誤り。都道府県知事は災害救助や治安出動に関し、自衛隊の派遣を要請できる

Y:誤文。自衛隊の海外派遣は、PKO協力法やテロ対策特別措置法などに基づき実施されてきた。最難関校ではPKOに基づく初のカンボジア派遣を含め、主要な派遣先に関しては覚えておきたい。



問5(1) 正解は、

 弥生時代に関する正誤問題。易問である。

う. 誤文。弥生時代に作られたのは弥生土器であり、埴輪は古墳時代に代表される土師器の一種である。


問5(2) 正解は、縄文時代

 易問が続く。その期間に関しては諸説あるが、水田稲作や鉄器の使用を特徴とする弥生時代以前の時代は縄文時代である。


問6 解答例は、

  • 鹿児島西郷どん空港。西郷隆盛は幕末から明治維新で活躍した郷土の偉人だから。

  • 松山いよかん空港。愛媛県は柑橘類の栽培が全国的に盛んだから。

   

 新潟空港、広島空港、松山空港、鹿児島空港のいずれかについて、例を参考にその地域で有名なものや人物にちなんだ愛称を考えて答え、その論拠を記す問題。実際の詳細な空港の位置まで考慮する必要はないので、条件にある通り、旧国名や郷土の偉人、特産品、地形の名称などと関連させて答えればよい。鹿児島空港などは、2018年に明治維新からの150年目を契機に、「鹿児島西郷(せご)どん空港」「鹿児島桜島空港」「桜島西郷どん空港」などの愛称をつけようとする案が実際に挙がった。





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