2022年度(令和4年度) 大阪星光学院中学 社会 入試問題解説 その1

2022年度(令和4年度)の大阪星光学院中学で行われた社会の入学試験の解答・解説を、個別指導AS上本町の講師が作成しました。

大阪星光学院の受験を考えられている方や東大寺学園、西大和学園等の併願で4科受験を考えられている方、社会を中学受験の武器にしたい方は、是非参考にして今後の学習に生かしてみてください。

(なお、解答は講師陣によって何度も検閲を重ねておりますが、問題作成者による模範解答と異なる箇所がある可能性がございます。予めご了承ください。)


(参考資料・大阪星光学院公式HPより抜粋) 


◆社会

・講評:大問数2(変化なし) 小問数45(変化なし)

    難易度(やや難化) テスト時間40分(変化なし)

  

  3年連続の難化傾向であった。得点では、理科・社会の逆転状況が続くが、得点率を鑑 

 みると理科の易化が極端なだけで、むしろ適正値と思われる。構成や内容に大きな変化は

 見られないが、大問1の前半に難しい問題が多かった。消去法をうまく使いたい。また、 

 時事動向に関する設問は少しずつ増加傾向にあるように思われる。時事問題集を解くだけ

 でなくニュース等にはアンテナをはるようにしたい。

 

・解答


◆詳細解説

大問1

問1(1)正解は、エ

 時事問題に絡めた、都道府県の配置を問う設問。隣接する都道府県を問う設問は定番問題。秋田県は福島県と隣接していない。普段の学習から地図帳による確認作業や白地図を利用した整理を心がけたい。また、選択肢の文の表現に「すべて」などとある場合は優先的に検討したい。


問1(2)正解は、ア

 時事問題に絡めた各省庁の役割を問う設問。知らなかったとしても、設問の文章に飲食業という表現から、農林水産省を類推したい。


問2(1)正解は、マスメディア

 一般常識に関する設問かつ大阪星光学院頻出の外来語を書かせる問題。マスメディアとは、マスコミュニケーションを行うメディア(=媒体)のことであり、新聞・出版・放送・映画などを指す。因みに、各メディアの発行部数や普及の推移は、最難関を受けるのであれば慣れておくべき時間軸に関する資料問題のパターンの一つ。


問2(2)正解は、エ

 時事動向に関する設問。電子カルテとは、紙のカルテを電子的なシステムに置き換え、電子情報として一括して編集・管理し、データベースに記録する仕組みのこと指す。地域医療連携や院外処方箋、遠隔医などの分野で普及が期待されており、共有に関し法律による禁止は存在しない。


問3 正解は、ウ

 憲法に関する設問。ウは知る権利についての言及であり、情報公開制度は「行政機関の保有する情報の公開に関する法律」(2001年 4月1日施行)及び「独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律」(2002年10月1日施行)を根拠とし、日本国憲法に定められている権利ではない。


問4 正解は、エ

 国際連合に関する設問。日本は、戦後まもない1949年から1964年にかけて、脱脂粉乳や衣類などの支援を受けていた時期がある。豊かでなかった頃の日本の姿に関しては、現在の小学生(特に中学受験をする所得層の家庭の子供)にはなかなか想像が難しいと思われる。国語における時代設定の古い文章の読解においても同様のことが言えるが、映像等を用いて補っておきたい。

ア. 国際連合の本部はニューヨーク。国際連盟の本部がジュネーブ。

イ. 国連負担金の額は国によって異なる。日本は現在、アメリカ、中国に次いで3位。

ウ. ノーベル平和賞を選定するのは、スウェーデンにあるノーベル財団である。ノーベルはダイナマイトの発明者。

 

問5 正解は、ア・オ

 他に北緯38度線が通過する中学受験レベルで出題される国は以下の通り。

イタリア、ギリシャ、イラン、アフガニスタン、中国、北朝鮮、韓国、日本、アメリカ、ポルトガル、スペイン。

 北緯35度や北緯40度が通る国は、頻出問題。地図に触れる機会を普段から設けるようにしたい。明石市西脇市、房総半島、八郎潟の位置も合わせて確認。


問6(1)正解は、ウ→ア→エ

 新幹線問題。東京オリンピックに合わせ1964年に開通した東海道新幹線で、東京から大阪に向かう時に、通過する都道府県は、以下の通り。

 東京都→神奈川県→静岡県→愛知県→岐阜県→滋賀県→京都府→大阪府

新幹線は、静岡県内において富士川、次いで天竜川を渡り、さらに愛知県から岐阜県に至る際に木曽川を渡る。因みに、現在の東海道新幹線の最高速度は時速285km、営業距離は全長552kmである。


イ. 利根川は、「坂東太郎」と呼ばれる日本三大暴れ川の一つで、流域面積日本1位。神奈川県を除く関東地方全域を流れ、長野県の一部も流域に含む。群馬県に源を持ち、現在は茨城県神栖市(左岸)および千葉県銚子市(右岸)から太平洋に注ぐ。

オ. 信濃川は長野県に端を発し新潟県から日本海に注ぐ、日本最長の河川。長野県内では千曲川と呼ばれる。越後平野における「大河津分水路」もセットで覚えておきたい。

カ. 江の川は、広島県に端を発し、島根県江津市から日本海に注ぐ、中国地方最大河川。


問6(2)正解は、エ

鉄鋼業に関する設問。

A. 日本の鉄鋼業は原材料の多くを輸入に依存するため、港に近く用地買収の容易な沿岸に立地する。鉄鋼の主な原材料は鉄鉱石、石炭、石灰石。このうち、石灰石のみ自給率100%。

B. そもそも溶接とは複数の金属を接合することを言う。

各工業の立地や工業都市の分布に関しては、丸暗記ではなく輸送費人件費など、因果関係に留意して覚えておきたい。


問7 正解は、イ

 論理思考から答えを導く問題。与えられている情報を整理していこう。

① 宿泊旅行と日帰り旅行に関し、そもそも大都市である大阪と東京近郊の千葉に関しては、日帰り旅行が多いと考える。

②  東京ディズニーリゾートがある千葉は、観光・レクリエーションの数値が大きくなることが予想されるのでア、西日本の経済の中心でる大阪は、出張・業務が大きくなることが予想されるのでウと分かる。

③  残ったイとウの記号を比較すると、経済に関する指標である出張・業務で大きな差があることが分かる。政令指定都市であり、中央官庁の出先機関や大企業の支社・支店などが集中する札幌のある北海道がイであると分かる。


因みに、昨年に続き同様の出題であり、過去問学習の重要性が伺える。東大寺や西大和などでも出題される人の移動に関する資料問題で、基本知識で解けるが、慣れていないと時間がかかるので対策は必須。最難関の受験を考える場合は、以下に関しては知っておきたい。

・政令指定都市(同一県内に複数存在する府県に注意)

 北海道・・・札幌市

 東北・・・仙台市

 関東・・・さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市、相模原市

 中部・・・新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市

 近畿・・・京都市、大阪市、堺市、神戸市

 中国・・・広島市、岡山市

 九州・・・福岡市、北九州市、熊本市


・県庁所在地が人口首位都市ではない県

 福島県・・・いわき市 > 郡山市 >福島市

 群馬県・・・高崎市 > 前橋市

 静岡県・・・浜松市 > 静岡市

 三重県・・・四日市市 > 津市

 山口県・・・下関市 > 山口市


問8 正解は、ピクトグラム

 東京オリンピックに関する時事問題。各種塾の公開テストやプレテストでも出題されていたので正答率は高いと思われる。オリンピックが行われた年度の受験に関しては、これまでの開催地の変遷や、今後の夏季・冬季それぞれの次回開催地程度の知識には目を通しておきたい。今年も北京で冬季五輪が開催されるので要注意。


問9(1)正解は、オ・カ

 地形図に読み取りに関する設問。2万5000分の1の地図とあるので、主曲線の間隔は10mである。設問文からAの自然災害伝承碑は、23mの地点にあることが分かり、地図上の58mと65mの地点を参考に主曲線の数を数え考えていけば良い。


問9(2)正解は、イ

 自然災害に関する読み取り問題。

ア. 大雪が発生するのは、北海道や東北、中部地方を多く、印がないので違うと分かる。

イ. 日本は火山が多く、近年の御嶽山の噴火や雲仙普賢岳の噴火が分かれば、これが正解と分かる。1926年の北海道における噴火は、死者・行方不明者を144人出した十勝岳の噴火。

ウ. 竜巻は日本においては比較的稀な災害なので違うと分かる。

エ. 台風被害は広く分布する。かつて大きな被害をもたらした室戸台風や枕崎台風、伊勢湾台風、近年の被害を想起すれば違うと分かる。


問10 正解は、ア

 土地利用及び耕地面積の割合に関する資料問題。

① 牧草地の割合が酪農や牧畜と関連することから、エは北海道であることが分かる。

② 酪農や牧畜が気候に関連し、冷涼な気候が適していることを鑑みると、次に牧草地の多いアが東北地方であることも分かる。

③ 残ったイとウであるが、関東地方が関東ローム層に大部分を覆われ、畑作に向いていることや大消費地に向けた近郊農業が盛んであることからウが関東地方であり、イが近畿地方であることも分かる。


問11 正解は、鉱山

 都市鉱山とは、都市でごみとして大量に廃棄される家電製品などの中に存在する有用な資源を鉱山に見立て、そこから資源を再生し、有効活用しようという概念。リサイクルの一種であり、地上資源源の一つでもある。資源の埋蔵量に関しては乏しい日本であるが、都市鉱山を含めると埋蔵量は多くなる。


問12 正解は、カ

 北海道、宮城県、埼玉県、神奈川県の製品出荷額の割合に関する資料問題。各工業の代表的な都市に関しては、位置とセットで覚えておきたい。

A. 北海道において割合が大きいことから「食料品」。

B. 内陸の埼玉県に見られないことから、原材料を輸入に依存する「石油・石炭製品」。

C. 神奈川県において割合が大きいことから「輸送用機械」。


問13 正解は、ア

 時事問題を絡めた雨温図の判定問題。

かつて日本でオリンピックが開催された都市は、

夏季=1964年・2021年 東京

冬季=1972年 札幌、1998年 長野

である。従って、本州の日本海側ではオリンピックは開催されていないので、日本海側の気候になっているアが答えと分かる。因みに、イは長野、ウは東京、エは札幌である。

因みに、本年冬季五輪が開催される北京は、冷帯冬季少雨気候からステップ気候の特徴を示し、冬季は寒いが降水は少ない。したがってオリンピックにおいても人工雪が用いられている。


問14(1)正解は、エ

 地形図(札幌市)から地図記号の分布を類推させる問題。

提示されている地図記号は左から順に、「市役所」「博物館・美術館」「交番」である。

① 地形図上に一つしかないCが、市役所であることは容易に分かる。

② 数が多く一定以上の距離をあけて分布する傾向からBは交番と分かる。

③ 残ったAは博物館・美術館となるが、これら文化・学術に関する施設は比較的集まって分布する傾向があり、大学などの研究機関に付属するものも多い。


問14(2)正解は、エ

 千葉県、富山県、福井県、鹿児島県に関する発電方式別発電の資料問題。

① 原子力発電が多いイとウが福井県と鹿児島県と分かり、地熱発電量からイが鹿児島県と分かる。

② ウは「原発銀座」と呼ばれる若狭湾がある福井県であり、冬季の降水から水力発電も多い。同じく、水力発電量から、日本海側で冬季に降水の多い富山県はエと分かる。黒部ダムが有名である。

3.アは合計の発電量が飛び抜けて多いことから、そもそも人口が多く電力の大消費地である東京に隣接する千葉県と分かる。


・鹿児島県

 西部に川内原子力発電所があり、指宿市や霧島市に地熱発電所が立地する。

・福井県

 敦賀発電所美浜発電所大飯発電所、高浜発電所など多数の原子力発電所が立地する。


・火山に関しては、噴火による災害のデメリットとともに、地熱発電観光資源(温泉・景勝地)などのメリットに関しても押さえておきたい。

・火力発電に関しては、LNGや原油といった燃料の輸入の観点から、沿岸部に立地する。千葉県は化学工業の割合が大きいことでも有名。


問15 正解は、ア・イ・カ

 フランスの国旗は、通称トリコロールと言われ、左から順に、青・白・赤の三色旗である。それぞれ、「自由・平等・博愛」を表しているとの俗説があり、1789年から始まるフランス革命期に成立したと言われる。国旗に関連する設問は過年度にも見られるので、地図帳等で確認をしておくこと。学年が低く余裕がある時にオリンピックなどで覚えていくのも良い。




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大問2(続き)の解説はこちら。